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コラム

第98回

「キャリア・アンカー」

当社にキャリア相談に見える方から、社会人デビューのプロセスを伺っていると、大半の人が成り行きで就職・就社し、今に至っているケースが多い。学生時代、キャリアデザインを意識して就職活動している人は、極めて少ない。

キャリアは、デザイン(設計)とドリフト(流れ)の連続で成り立っている。節目節目で、これまでの自己の仕事キャリアを振り返り、これからの未来をデザインしてゆくことが、激変の今、求められる。

相談にこられる方々は、27歳~33歳、あるいは、40代前後の方がが多いが、社会人10年と20年目は、大きな節目となる。

今から20年程前、アメリカの大学のキャンパスで、キャリア・アンカーという言語に出逢った。 キャンパスで、出会ったアメリカのビジネスマンに、「吉井さんのキャリア・アンカーは何?」と聞かれ、いったいなんのことか答えられないでいると、
「キャリア・アンカーとは、自分が船だとしたら、遠洋航海先で、どこの国の見知らぬ土地に行こうが、行った先で降ろす錨(アンカー)がある。それと同じように、ビジネスマンには、40年近い仕事人生キャリアを歩むには、どんな組織で、どんな環境で仕事をしても、その人の拠り所となるとなる不動の錨(アンカー)があるという概念なのだ」と、キャリア概念のスタンダードだと教えてくれた。

キャリアアンカーは、人によって違う。専門職的生き方というアンカーもあるし、起業家的創造性、マネージメント的、生活スタイル的や、安定志向、社会貢献等のアンカーがあるという考えだ。

私は、キャリア相談に見えた方に、「『何が』、得意で、これまでやってこられた仕事でで、しっくりきた時は、どんな環境で何をやっていましたか?」「やりたいことや想いは何ですか?」「何をやっている自分に、価値や意味を感じますか?」「ぞくぞくワクワクしていた時は、どんな時ですか?」「これまで誰と仕事していた時が、楽しかったですか?」と、キャリアアンカーを確認しながら、話を伺うようにしている。

そして、どんな条件を希望しているのかを確認し、キャリアのデザインのサポートに入る。人は、百人百色、それぞれの不動のアンカーによって、輝く人生でありたい。

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