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コラム

第210回

「起業国家へ」

1月22日、ホテルニューオータニにて、経済産業省主催の「新事業創造カンファレンス&Connect!」と日本で初めて総理大臣がベンチャー経営者を表彰する「日本ベンチャー大賞」の表彰式が華々しく開催されました。

会場は、千数百人を超える人の熱気で溢れ、日本ベンチャー大賞を手にした東京大学発ベンチャーのユーグレナ社長の出雲さん始め、受賞された起業家の皆さんのスピーチと会場に集った人々に触れ、起業社会への道が開かれた気がしました。

安倍首相が来場し、自ら内閣総理大臣賞を授与し、「日本が国際競争を勝ち残るには、果敢に挑戦する起業家達によって、新産業を創り出す起業国家になることにある」と語りかけ、会場は熱を帯び盛り上がりました。

明治維新以降の日本経済は、途中世界大戦で壊滅的な打撃を受けましたが、起業家精神旺盛な多くのベンチャー企業の勃興によって、世界でも類の無いスケールと速さで、一人当たりGDPが世界一の豊かな国になりました。

その後、豊かになったからか、起業家精神は薄れ、日本の開業率は米英の50%に満たない状況が続き、失われた20年といわれ世界一の債務国になっています。

これからの日本が活力を取り戻してゆくには、起業家が次から次へと誕生し、新しい産業が生まれ、好循環に回転することで成長し、雇用を拡大してゆくことが必要です。

私はニュービジネス協議会の理事としても、長年起業家の創生に関わってきました。今回のベンチャー創造協議会とタイアップした「大企業・ベンチャー・支援会社による、起業家を賞賛する大イベント」が、起業国家への試みの火種として拡がり、一人でも多くの人に起業家精神が芽生え、起業家が創生されていく機会になればと期待しています。

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