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コラム

第29回

「素直という強み」

かれこれ、20年、スタートしたばかりの会社の社長から、歴史を持った企業の○代目、今、旬の新興企業の創業者、失敗を経験された代表者の方まで、お話させて頂く機会を得てまいりましたので、成功されている皆様に何か共通点はないかしらと、思い巡らせておりましたところ、はたと気がつきました。

それは「素直」という事でした。驚くことに、皆さん、実に「素直」なんです。人の意見や情報に対して疑ったり、反感をもったり、ひねたりという事はなく、すぐに前向きに生かすべきところを捉え、直ちに実行に移されます。「そうか、わかった、そうしよう」その、決断の早さ、実行力が、企業の成長に比例している気がするのです。

そもそも、有能な経営者というのは、勤勉です。競合や現場を観察する事もしかり、研究心も人一倍旺盛で、書籍をよく読み、気になる方のセミナーや、講演等に、積極的に参加され成長されていきます。

どんな事でも、素直な心で見て、聞かなければ、何も理解できませんし、なんの解決にも繋がりません。有能な経営者は、素直という強みを持っているのです。

「素直」というのは、従順とか、お人よしということではありません。「しっかりと、目と耳と心で聞く」ことなのです。だから、わからなければ、わかるまで聞くことが大切です。(わかった振りの知ったかぶりは、後で痛い目にあいます。)

私自身を棚に上げて言わせて頂けば、屁理屈や、駄々をこねて動かない人が、出世も成功もするわけがないと思うのです。成功する人の必要条件は、使命感と素直な心の二つで充分のような気がします。

さて、そういった素直な正義感で経営に向き合っておられる経営者のお一人である、エンジャパンの越智社長は、その昔、「淳・素・朴・質」の一文字をすなおと読んでいたそうですが、まさに、この文字全部が当てはまるような方です。

4年ほど前、仲間の会で講演をされた時、その語りの率直さに好感を持ち、お声がけしてから、吉井と気が合われたようで、弊社とのおつきあいが深くなりました。いつも変らずに、なんにでも真剣に取り組まれる姿勢は変りません。

周囲の意見を聞かれる時の目の真剣さは、素晴しいものがあります。本当に素直に、「そう?そう思う?どうして?なるほどそうか、でもここは?うん、そうだね。では、こうしてみようかな。」とぐんぐん人の意見を吸収されていきます。

少しばかり、趣味の世界も覗かして頂きましたが、ここでも、まっすぐに素直な心で取り組んでいらっしゃいました。「こうしたほうがいい?なんで?そうか、よし、やってみよう」という具合ですから、それこそ、お仲間も目を見張る上達振りだそうです。

個々人が、自分の居場所を探して欲しいという使命感と素直な心で[エンジャパン]の経営を行う越智社長。越智さんの理念に素直な方が集い、この四月、新人を迎え一千人を超える規模になると伺いました。

これから益々成長される事と思います。

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