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コラム

第202回

「素直という武器」

高齢者のイメージの中に、頑固でへそ曲がりで疑い深く怒りんぼというのがあるが、総じて、不思議とそれを自覚している人はいないようだ。自覚していないから、そのままの言動で知らないうちに家族や周囲に疎まれる。

高齢による認知機能低下という事もあるのだろうが、私はもともとの性格が周囲に気兼ねしなくて良い状況になったから。あるいは間違ったプライドによる自己防衛的な虚栄癖が、幸せの邪魔をしているのでは無いかと思っている。

何故なら高齢になっても元気で物心ともに豊かな方で、ご機嫌の悪い人にあったことが無いからだ。その違いを思い起こしてみると、ご機嫌に過ごされてる方々の共通点は素直な性格を持たれている事だった。

ちなみに認知症専門医が認めるsuperager(老いても若い人)の特徴もいわゆるご機嫌な日々を過ごしている方である。

そして、ここでいう素直は、他人のいう事をしっかり聞けるという素直である。相手の立場をしっかりと受け止めて聞いて判断できる勘の鋭さを持っているという素直だ。

私は、素直とは程遠い人間なので、この手の方に弱い。つまり人の話を素直にちゃんと聞く人にめっぽう弱い。なにしろ老若男女問わず、この性格の方々は勘がいい。相手の本音を見抜くので、こういう方々の前では私なんぞ丸裸の赤子状態になる。

特にあらゆる業界で成功者と呼ばれる方々は、それはもう恐ろしく勘がいい。この勘というのは、違和感や、ユニークな事を瞬間につかみ取る勘である。なので、周囲がなんといおうと、その方がピンときたものは「当たり」なのである。

つまり、他人の話をまっすぐ聞ける人というのは、これはもう最強の人生の武器を持っているという事だ。だから仕事も人生もうまくいく。日々の生活においても、仕事においても、勉強においても、これほど強いものはない。そうでない人は、武器が弱い分、余分な努力や苦労を克服しなければならない。同じように努力しているのに、何故かあの人は、勤勉というわけでもないのに成績が良く、仕事をすれば業績も良く、上司の受けも良く、仲間の評判もいい。その上家庭も円満で友人も多いという人が周りにいると思う。

その人素直な方では無いですか?人の話をまっすぐに聞く方ではないですか?そう、何をやっても何故か上手くいく人は、素直で恐ろしく勘がいい人なのだ。

社会に出て戦う武器の一つに善悪や損益を見抜く勘がある、その勘の基は素直に良く聞く力にある。要するところ、素直は自分を守る武器という事だ。どんな時代になっても、人間の本質は変わらない。

どんなに知識があろうが、経験があろうが、この先より豊かな日々を過ごされたい方は、相手の話を素直にしっかり聞く事である。

家族や仲間の話を良く聞くことで人としての深みもでてより幸福な日々が過ごせる。豊かで穏やかな老後をお過ごしになるためにも、より早めの取得をお勧めする。素直になる事に資格も費用も時間もいらないのだから。

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