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コラム

第203回

「女性を大切に」

この世が男性社会だと感じた事は一度もないが、仕事柄関わる人たちといえば男性の比率は高く、今や仕事仲間や友人といえば熟年・老年層の男性ばかりなので、どうしても旦那さん側の家庭内の揉め事や、ちょっとした家族間の愚痴を聞くことも増えている。

不思議な事に彼らに共通する愚痴には奥方の日頃の貢献や苦労に対する理解が欠けているので、折に触れ女性への理解を深めるようにお願いしている。

そもそも女性は未来をつくる要なのだから大切にしなければならないとマーケティングの雄も語っておられるくらい先の見えない未来において、女性の能力は強い味方なのだ。

女性は第6感がある、情報共有に長けている、守る力が強い、子孫存続意識が高い。他人の心の変化を理解する能力が高い等々。女性の性がマーケットに役立つとの事だ。つまりこれからは女性化社会となっていくらしい。

そんな話の中、奥方からの要請による熟年離婚も身近な話となってきた。どこそこの誰誰も、奥方に離婚届を突き付けられたそうだ。という話を他人ごとではないように語る男性陣をみていると少しばかり気の毒になる。

家事はもとより、面倒な事を一切合切奥方に任せきって、自分は稼いできているのだからと言い訳してきた殿方達は、いつまでも存在感の無さを感じないように奥方にアピールすることが追い打ちをかけ、我慢の限界の奥方に「はい、さいなら」を突き付けられる。しかも成人した情報通の子供たちが母親に味方するので太刀打ちできないという。何の為に家族を支えてきたんだ、俺の人生はなんだったのだと嘆く友もいる。

そうそう、立派に家族の為に稼いで支えてきたではないですか。むしろ家族の為の人生だと思えたら素晴らしいではないですか。なんなら、「残りの人生お互いに好きな事(あれば)をして寿命を全うしよう一緒にいようがいまいが、出来る限りの事はするので自由に生きなさい」と奥方を解放して差し上げたらいいのである。

男は強くて優しいものだとそういう時こそ見せつけるものだと私は思う。そもそも、そうなるまで、奥方の不満に気が付かなかった時点で終わっているのだ。なので、予備軍の方々には、常日頃奥方に感謝と愛情を注ぐことを提言している。

遠い昔からかみさんというのは、家の神様という意味があったといわれるほど女房は強いものなのだ。だから、日常生活においては奥方の意見に逆らわない方がいい。それでも、離婚を切り出されたらもう仕方がないので、万が一の時の覚悟もしておくように友人たちには伝えている。というか脅かしてもいる。

むしろ、独身になった時に一人で日常生活を楽しめばいい。スタイリッシュでスマートなシングルシニアを目指せばいい。と励ましてもいる。案外、そんな覚悟をもったら幸せな結婚生活を取り戻せるかもしれないのではないか。いずれにしろ、これから益々女性の能力を見極めて活かせる人が、家庭も仕事も順調に過ごせるのは確かだ。

女性(能力)を大切にである。

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