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コラム

第51回

「うさぎと亀」

亀がうさぎに勝つという有名な昔話があります。うさぎは過信して、うっかり寝てしまい、鈍間だけど一生懸命だった亀は、うさぎを追い越して勝利を収めたというお話です。あきらめないで、頑張って目標を目指したら、必ず成果にめぐり合うという教えなのだと思うのですが。

先日、本屋さんで、ある有名な高額納税者の方が、「亀は、最初から負けているよ。そもそも、うさぎが寝るなんてこと、まず無いでしょ?勝ちたかったら『泳ぎ』で競うべきだよ」とコメントされている書籍に眼が行きました。久しぶりの感動でした。そして、憧れの『金さん』を思い出しました。

金さんとは、兄弟二人で力を合わせて一代で、貧困から1000億の企業まで作り上げ、現在は、ライブハウスやスタジオ経営、ミュージカルのプロデュース等エンターテインメント業のプロであり、株式会社メッセージの代表取締役『金章生』氏の事です。

「金さん」は、もう5年も前から、ある一つのメッセージを強烈に世の中に打ち出しています。『自殺は、駄目』『大人が子供の夢をつぶすと世界が壊れる』というメッセージです。その為に毎年『GIFT』というミュージカルをクリスマスの時期に必ず公演されています。子供の心に「本物のサンタクロース」を残したいからです。

これは、そんな金さんの数あるゴールデンメッセージ(金語録)の中の一つですが、やはり、道を極める事ができる人は似たような事を、おっしゃるものです。

「兎と亀の話をしようか。兎は足の速さに自信があったので、なによりも、『油断』して負けたよね。足の遅い亀が勝った。でも、亀は、本当は何に勝ったんだと思う?

兎はね、かけっこをする時に、亀を相手にした。だから途中で休んだりした。亀はね、一生懸命ゴールに向かった。兎なんか相手にしないで、自分の決めたゴールに向かった亀は、自分に勝ったんだ。兎は、自分の目標を持ってなかった。だから油断して負けた。亀ばかり意識していたから…。

でもね、人生は、時に兎的になる事も必要ですよ。社会人となって、会社に入ったら、周りを対象にして競争意識を持つ事も、大切な事のひとつです。寝るなんて事は、無・し・でね。」 

つまりは、兎的に、勝つフィールドで戦う戦略性も必要だと言われていたわけです。

人は時として、競争意識を持つと、やみくもに焦って突き進む事もあるようですが、一歩進む前に自分自身を振り返って、自分が勝てるステージかどうか、再考してみる事も必要なのではないでしょうか。

やらされ感で仕事をしても、仕方がなくて起業しても、自分が勝てるイメージを持つ事が大切だと思うのです。自信の無いフィールドでする勝負は、兎が、運よく寝てでもくれない限り勝つことは不可能ですから。

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