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コラム

第152回

「もしドラ」

過日「もしドラ」を読んで改めて、ドラッカーの伝えたいマネージメント、リーダーシップを振り返った。

マネージャーが、部下に命令し仕事をやらせ、会社の定義や、自分の座標軸も目標もなく、日々を過ごしているケースも多いように思った。しかし、私が、多くのマネージャーの部下だった時、いつもよくリーダーとはどうあるべきか、上司の理想像を描いたりしていた。考えていないのは、そのマネージャーだけということもよくあるのではないだろうか!

会社がマネージメント研修をしようと、社長が声を大にして訴えても、本人が本気で考え、行動しなければ成果は出ない。その場で、マネージャーが取り繕っていても、次第に、「何も本気で考えていないことが」ばれ、信頼を失ってしまう。

そして、業績が悪くなり、自分の方向性を変えなければならなくなった時、言い訳をするか、転職を考える。要は、逃げたくなるものだ。理由をつけ退職し、人生をゼロクリアしようと転職した人で、後々いいキャリア人生を歩んでいる人を、私は知らない。

最近、「リファレンス」を求めると、「いやそれは、ちょっと無理です」と、答えてこられる方は、山登りに例えると、途中で降りたケースが多い。小さな山でも、頂上を極めると、360度回りを、見渡すことができる。そして、次の山にチャレンジしてゆく人は、転職や独立しても成功している。

リーダーシップとは、チームの山頂となる目標を自分で定め、責任と使命感を持って、登りきることにある。「メンバーが育たないのは、自分の責任」だと、電車の中で「もしドラ」を読みながら涙していたら、隣に座っていたおばさんに、呆れた顔で見られた。

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