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コラム

第145回

「宴のあと…」

なんだかんだと、リオで開催された、世界の競技人の才能と努力を称賛する週間は終了した。
並外れた精神力と能力を持つ人々の大会が残っているが、それも月中にはすべて終了する。

後は、この大きな宴が始まるまでにかかった莫大な資金やあらゆる事情に見合うだけの、出来れば上回るだけの物や事が、開催国にもたらされるのを願うばかりである。

なにしろ、次は日本なのだ。猛暑の中、狭い地域で、一時的に膨れ上がる人数のお客様方を「おもてなし」しなければならない日が近づいているのである。
日本のブランドを守る為にも、できるだけ最高の「おもてなし」をしなければならない。
猛暑の中であろうが、狭小区域であろうが。

そんなこんなで、大きな力が働いて、あちこちでビルが建ったり、道を広げたり、歴史ある場所の移動をしたりして、風情のある景色をぶっつぶしまくったりされている。
まあ、いつまでも、郷愁にひたっていても意味がないので、新しい物を楽しむという、ゆとりのある人間の振りをしようと思ってはいるけれど。

しかし、…の、後はどうなるんだ?という素朴な疑問が出る。
ホテルの部屋やお店が増えても、またそれに見合うだけの働く人を増やしても、お客様が激減したら、かけたもとは回収できるのだろうか、誰がいつどんな時に使うのかしらん。
まあ、私には何の責任もないが、疑問には思っているのだ。

世界からの観光客の皆さま方が、日本は素晴らしいとつぶやいたり、写真や動画で絶賛してくださったりして、その後も絶え間なく、観光客でごったがえす日々を期待されているのだろうか。

なにしろ、年々、高齢者は増える上に徐々に消滅し、人口減少が止まらない日本に比べ世界人口は増える一方である。現在70億が25年後には少なく見積もって90億なのである。
なので、日本には、沢山の外貨、いや外国の方々が遊びに来ていただくしかないのである。
人口が減っても、いろいろ維持しなきゃなので。

ということで、いずれにしろ、日本には必ず多くの空きスペースが出来るのである。
今でさえも、未使用の部屋や家屋はあちこちにあるが、関わる業界の方々にはそれぞれの規制があって、直近の課題に取り組めないので、当然ながら、新たなビジネスが生まれる。

その一つに、民泊という方法がある。もちろん、あらゆる反対やリスクの提示はされている。
けれど、壁は必ず壊せる。壁があるという事は、その先があるという事。限界ではないのだ。

そもそもこれまで、何のリスクも無い事業があっただろうか?
皆それなりに想定外の事故や事情は抱えながら仕事をしてきているのだ。
民泊ビジネスの方々も、同じように実績を重ねながらノウハウを蓄積されている。

民泊なんて、自分の家に赤の他人が?知らない国の人が?えーっなんて思ってしまうが、話を聞けば、ありなのである。自分流の宿泊業を始めたと思えばいいのだ。
旅行者の立場に立って自分なりのおもてなしを考えた空間を用意すればいいのである。
なぜなら、それをサポートしてくれる民泊サポート企業が現れたからである。便利な世の中である。

ただし、小さい額でも事業を行う覚悟が無い人はやらないほうがいい。
何もしないでいいことなどありえないからだ。

民泊ホストになる方々は、空き家や保有施設の有効利用や投資対象と、目的は様々だが、リタイア後の楽しみとして自宅民泊をされている人気ホストもいらっしゃるようだ。
不安材料を並べ立てることも無駄ではないが、民泊は、あるものを活用しながら、日本の文化も理解してもらうに適した方法ではないだろうか。

自分のお部屋が、家が、どなたかの思い出として残ると考えれば、より大切な空間になる。
いろいろと、配慮することも楽しみになるかもしれない。

人々の安全の為に、老朽化したビルや道路の改築、解体は必須だけれど、知恵を生かした既存の施設活用で、日本ならではの「おもてなし精神」や文化を海外の人々に伝えることが、観光国としての務めであるし、この機会が、2021年~を、素晴らしい国として、次世代につないでいく基盤になるようにしなければである。

なんにしても、…の後を考えるのが、責任者の大事な仕事である事は間違いない。

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