column

コラム

第147回

「会社を知ってもらうという事」

なにはともあれ、会社は、売上による利益が無くなると存続不可能である。売り上げ利益を継続するために、社内の人間は様々な業務と役割を持ち頑張る。

しかし、自社にしかない価値あるサービスや物を持っている会社は、限られている。多くの会社は競合と、ある意味仲間的な気分で切磋琢磨しながら売り上げを競う。

数ある競合よりお客様を獲得する方法は、自分から積極的に動くことであるが、その前に初対面の方にその会社が認知されていたら、より早く核心にふれた会話ができる。会社を知っていてもらうのは、肝心なことなのである。

といっても、会社の何を知って頂くかである。世界中の誰でもが情報発信できる便利すぎる世の中になったからこそ、整理して伝えることが出来ずにいるとやっかいなのだ。どうでもいいことばかりが目立っても意味がないのである。

そこで、これから益々、会社の規模にかかわらず広報、宣伝、という業務が必要になる。なにしろ、ネット社会は、諸刃の剣。

都合の悪い情報やデマまでも、根こそぎ無くすことなど出来ない。逆に、本当にいい会社は、自分が言わずとも、世間が推してくれるという利点もある。

ただ、世間の方々が推してくれるにも最初のきっかけがいる。やはり、自らの行動が結果を呼ぶのだから、まずは、お客様に喜んで頂ける仕事をしていなければ、どんなに優秀な広報担当者も力を発揮できない。

また、会社も、完璧な人間ばかりではなく、ミスを犯すこともある。その時の対応も広報になる。

最近は、この広報という業務の重大さに気づきだした中小企業も多くなったようで、広報担当を求める会社が増えているが、なにしろ、企業広報は歴史の浅い職種でもあり、経験者が少ない。

そんな企業の悩みを解決するために、広報人材を育成したり、発掘し紹介するという事業を始められた、私共ともご縁のある方の会社がある。講師の方々が的確な指導をわかり易くされるので依頼が殺到しているようだ。

私たちは、こんな会社で、こういう仕事を、こういう方々の為にしています。と言えばいいだけなのに、案外、自分の会社をすらすら紹介するのは、難しい。

そういえば、創業時、インキュベーションを説明するだけでも、時間がかかり、結果、「ところで何をやってくれるの?」となった時には、わかりづらいかぁと肩を落とした事もあった。

最近は、社長が紙面でも取り上げられることが増えているし、メンバーが様々な手段でネットでの告知も増やしてくれているので、ご理解を深めてくださるのが早くなり助かっている。

中々、売り上げが伸びないと悩んでいる会社や、創業して間もない起業家の方も、新しい事業を始める会社も、積極的に広報を学んで、より早くお客様のお役に立てるように会社や事業の事を正しく知って頂く事が、将来の道を決めるのである。

会社の仕事を、より多くの方に知ってもらう事は商売の基本と言っては、大袈裟ですかね。

コラムを毎月メルマガでご購読