第231回
働いて、遊んで、働いて

「高齢者が後悔していること」というアンケートを見つけた。
もっと勉強しておけばと歯のケアをしておけばというのが上位で、もっと家族を大切にしておけば良かったとか、暴飲暴食をやめておけば病気を防げたとか、とか。とりあえず、高齢者として求められそうな答えが並んでいた。
そもそも高齢者とは、日々どんな災難に遭うか。どんな不幸に見舞われるか、一寸先は分からない中、十分頑張った人なのだ。先のことを考える余裕なんてなく、頑張って生き延びたのだ。
だから人生終盤で後悔を聞かれても困ったので、なんとか納得感のある答えを絞り出したように思えた。
それにしても今、若者とされる人々もいつか必ず高齢者になる日が来る。
もっとも老人と呼ばれる日を考えて生きている若者はいない、私もそうだった。というかそんな余裕はなかった。若い時はともかく、時間が足りない。若いというだけで便利に使われる。意味不明に見下される。中々信用されない。理不尽な要求を押し付けられる。それに耐えて慣れていくうちに気がつくといい歳になっている。
だからこそ、より早く、老いてから本気の後悔をしないように、まだ若いうちに自分の可能性を信じて、やりたい事、できる事をやるべきだと言いたい。勿論幸運にも早くからやりたい仕事に恵まれている人は更に成長を目指して頑張ればいい。
未知の事は、不安も恐怖もあるけれど、案外に人間は強くできていると私は思う。
稀代の成功者NVIDIAの創業者ジェンスン・ファン氏の有名な言葉の一つに
「How hard can it be?」(どれくらい大変?もしくはそれが何?)がある。
そう、若いうちは、失敗しても、同じ事で繰り返さなければいい。恥をかいても、罵倒されても挫けなければいい。怖いもの知らずと言われてもいい。何にでも挑戦すればいいのだ。
自分の適性、性格に合った生き方や仕事が必ずある。それでも無ければ自分で思うような仕事を作ればいい。
ともかくも本人次第なのだ。
資金がなくても、コネがなくても、仲間がいなくても、自分の意思と努力で「やりたい事」ができる。なんなら世界を相手に瞬時にでも稼ぐこともできる、あらゆる技術に溢れる時代なのである。
だから、どうせ働くなら、仕事をするならやりたい事をやる。但し、これだけは大事だ。決して他人のせいにしない事。自分の人生は自分で決める事。
更に大事な事、疲れたら、気力が落ちる前に、自分の為に遊ぶ。遊びは睡眠と同じで取らないと体が不調になる。遊びとは気分転換だ。笑顔になるならなんでもいい。気分を変えることは働く上で大事なのだ。
少なくとも私の知る人生の成功者は遊びが上手である。若いうちは、働いて、働いて、遊んで、働いて、くらいがいい。
そして、必ずやってくる「老い」に向かって明るく元気に進んで頂きたい。
いつか、高齢者と括られる日が来た時、高齢になって後悔している事は?と問われたら
「後悔?ありません。やりたい事をやって生きてきましたから」
と応えて頂きたい。というのが、この高齢者アンケートを見た時の私の気持ちであった。
