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コラム

第36回

「ベンチャーとは」

今は、第5次ベンチャー企業の時代という方々がおられる。しかし、アメリカにはベンチャー企業という言葉はない。

以前アメリカに行った際「話題になっているベンチャー企業を教えてください」と質問したら「アメリカでは、私の会社はベンチャーです。あの会社はベンチャーだとは云わない。」という言葉が返ってきた。ベンチャーはあくまで行為を指す言葉であり、人や企業を表現する言葉ではないと・・。

ベンチャーという言葉が使われ始めたのは、私の記憶では1970年頃のことである。当時ベンチャーの雄と云われた経営者の一人に、親しい友人でソード創業者、椎名尭慶さんがいる。

ソフトとハードの組み込んだパソコンメーカーとして1500人規模まで拡大し、東芝に事業売却をして、その後現在もプロサイドという企業をパワフルに経営しておられる。

過日、創業時の頃を尋ねると「当時、多くの企業が大企業の下請けで、自主独立で誰にも束縛されずに新たなコンピューターマーケットを切り開いていくわけだから、みんなで興奮して取りつかれたように仕事をやっていた。それで自分たちがこれからの情報社会を創ってゆくんだ!なんて思っていたなぁ」
と当時を懐かしそうに語ってくれた。

椎名さんと会っていると、いつも「未来のありかた」から、それをどう掴むか!といった内容の話の展開になる。そして、常に挑戦していく魂に触れるたびに、刺激されエネルギーを頂く。

きっと、ソード時代に椎名さんのもとにいたヤフーの社長井上さんをはじめ、多くのアントレプレナー達が活躍しているきっかけとなったのは、そんな椎名さんのスピリッツに触れ影響され、自分の中に存在した起業マインドが喚起されたからだろう。

事業には、自ら仕掛けてゆくビジネスと、受注により仕事をする事業がある。前者は未来に夢みて果敢に挑戦するリスクを省みないベンチャースピリッツ型中小企業であり、後者は請け型中小企業であるといえる。

ベンチャービジネスとは、前者の新たなマーケットに向かい起業してゆく”思い切って立ち向かうスピリッツをもった人間集団”のことをいうと、私はベンチャーと捉えている。

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