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コラム

第151回

「時代は変われど、日々是好日」

先日、「ブロックチェーンと地域活性」というテーマに興味がわき、クラウドコンピューティングシステムの研究開発とソリューションを提供してくれるという企業のプレゼンを聞かせて頂いた。

いわゆる、昔の藩札のような概念で地域での消費に貢献する仕組みらしい。プレゼンターは、貨幣システムの研究者だけあって、熱意のあまり、どんどん専門的になるところも好感がわく好青年である。声の通りもいいし、TEDを彷彿させるお話し上手なのでつい引き込まれていた。

おかげさまで、いずれ金融の仕組みも変化していくのだろうという予測はしていたが、もうすでに、仮想通貨は立派に存在価値を持ち、その技術はこれまでの金融や貨幣の仕組みまで変えられるところまで来ていたという事はよくわかった。

ただし、知らないでは済まされないのだろうが、「これは、まさに、ブロックチェーンという技術が生まれた事による・・・・キームガウアーのように・・・・チャージインセンティブが…ビットコイン・・・、トランザクションフィーは・・・、」と説明されていくのだが、構造に関しては、何がわからないのかわからないという情けなさである。

(でもなぁ、この時代、こういうITの機能を理解し、構成する能力のある方々のおかげで、日々便利な生活が出来ているわけで、そもそも記憶や計算能力など容量に及ばないし、運動機能はもちろん、様々な技も力も機械化が可能な時代だし。繊維も金属も進化しているので、ベイマックスのような癒し系ロボットが本当に出来るだろうし、この先は、あらゆる場面で人の出る幕がなくなるなぁ)とか、プレゼンを聞きながら、仕組みに関しては理解不能なので、違う事を考えていたが、「今は大規模な会社だから大きなことができる訳ではない。

少数でも動かせる時代なのです」とのあたりから面白くなってきた。確かに、この企業の主張している、仮想通貨システムを活用すれば、反映する地域にはメリットがある。アナログだけど商店街の活性化に地域通貨が役に立った事例もある。

もちろんそれぞれの、地域の縛りや、説得方法等、これから課題が出てくるとは思うのだが、最先端の技術を駆使できる彼らが、まずは国内の地域活性という発想を持つということに光を感じた。

結局、どんなに時代が変わり、技術が進歩したとしても、人間社会は、欲と情の中で日々が過ごされている。家族、友人、仕事仲間、隣近所と仲良く安全に、適度に優雅に暮らしたいという願望は、どんな時代もどんな国の人間も変わらないのである。そして、人間のもっとも人間らしいところは、不屈の精神を持てるということなのだ。だから、進歩をし続けている。

もう50年もしないうちに、地球の妹達のところへの旅行も日常になるはずだ。でも、きっと、そんな時代も愛する人と大好きな仲間と一緒に行ける事が幸せなのである。だからもう、時代は変われど、〔日々是好日にちにちこれこうじつ〕で生きればいいのである。

日日是好日の意味は、毎日のんびりとしていることではない。どんな日も、どんな時も、いい時も、つらい時も「よしっ!」今日も一日、一生懸命生きるということなのだ。こればかりは、どんなに凡庸で役立たずと言われる私のような人間にも自分次第でできる。

新しい貨幣や流通手段が出来ようが、荷物が空を飛んで窓からこようが、気の利くロボットが介護に来ようが、何事も情報化され人生の行動全てがビックデーターに取り込まれ管理されようとも、いくつかの教科は無くされて幼少からIT能力を強化していく教育への変更も、それも「よし!!」なのである。

それが時代の流れというものだ。ともかくも、学術の進歩が、無意味で無慈悲な格差や殺戮のない世界になる為に役立てばいいのである。穏やかで、細やかな幸せを求めている人々の為に役に立ってくれればいいのである。

そうはいっても、せっかくの機会だったので仮想通貨についてもう少しは勉強してみようと思っている。え?それどうやったら儲かるの?と聞かれた時の為に。

日日是好日、自分なりに勉強するのも「よし!!」だからね。

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