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コラム

第199回

「台北」

過日、久しぶりに台北に行ってきました。
2月の台北の街は雨で肌寒く、人口当たりのコンビニ店舗数が世界一といわれるだけあって至る所にコンビニがあり、世界で最も高いといわれた高層ビル101を始めビル群が立ち並び、地下鉄が整備され国際都市へと変貌し、規律を守る人々の姿がありました。

現地の方から、「ユニクロは日本より高いが人気があり、また、モスのライスバーガー(450円位)も大変人気で、台湾では235店舗を展開している。吉野家の牛丼は(280円位)ビジネスマン達が利用しているが、あまり混んでいない。

ここ15年、新卒の初任給は8万円位で上がっていないのに、物価は上がり続けマンション賃料は20坪で20万前後、タワーマンション3LDKは平均2億前後と高額で、とても庶民には買えない。皆一時間以上かけて台北の街に通勤している」との話を聞きました。

以前訪ねたクアラルンプールのマンションは、100㎡で800万~(金利2.4%)で、クアラルンプールに比べ台北市内は空間が不足し価格が膨れ上がり、富裕層と一般人との格差が拡大していると感じました。

台湾はオランダ植民統治時代から、日本、中国統治による文化が混在し、独自の街が育った歴史を持つ国です。日本の植民統治時代が50年あったせいか、親日風土と見慣れた漢字や日本語が通じる人が多く安心の国です。

北投温泉の銭湯で、台北でエステ会社を10年経営する日本人と風呂に入りながら、「海外で仕事をする日本人は、和僑といわれ世界で200万人程いる。最近、フェイスブックの影響もあり和僑ネットワークが構築されてきている。今、台湾は世界で3番目に和僑が多い。

台湾モスバーガーを起業した桜田さんは、この国で独自の商品を開発し地域密着展開して、200店を超える規模にまで成長させた。その姿をモデルにし、尊敬している。

私達にとって、国境などまったく関係ない。世界は一つの市場だと皆思っている。最適と思えるところに、ビジネス展開していくことが当たり前の感覚だ。成熟した日本の息苦しい所で、何故皆さんが薄利でやっているのか理解できない。どうして日本国内にこだわるのか解らない。どうしてですか?」と尋ねられました。

時代は今、境目のない世界になってきました。様々な国籍の人々が至る所に移動し、ビジネス機会の多い所に意欲ある人々が集っています。

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