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コラム

第209回

「謹賀新年」

昨年は、アベノミクスの高揚感は消え、円安によって二極化が進み、デフレの出口は見えず、1,000兆を超える債務を更新、第三次安倍政権が誕生し、これまで続いたパラダイムが大きな曲がり角を迎えた年でした。

皆さん、どんな思いで2015年をお迎えでしょうか?

昨年末、浅草で出会ったイギリス人から、次のようなことを言われました。
「日本は一番好きな国だ。本当に、素晴らしい文化がいっぱいある。日本の何処に行っても安心だ。食べ物は安くて美味しい。皆、笑顔で親切。こんな国は、日本だけ。日本でGDPの文字をよく目にするが、イギリスやEUでは使われていない。EUでの国の豊かさの基準は、GDPの成長率ではなく、暮らしの質の水準がどこにあるかだ。将来その水準を維持し、さらに高めてゆく能力があるかを基準にしている。例えば、若者の学力向上や、貧困者数減少など。日本には何度も来ているが、豊かな国。日本は、いいね!」

日本に訪れる観光客の目に、日本の景色がそんな風に見えるのだと教えられました。

GDP中心の経済成長率が豊かさを計る唯一の基準となって、日本は失われた20年といわれています。日本は、財政再建を始め様々な課題を抱え、大きな曲り角を迎えています。
近代資本主義が、もう限界に近づいて来ているのかもしれません。

現実を直視し、憂えることなくひとり一人が健全な意識を持って、何をすべきか、今から自ら何をしておくべきか、問われる一年になりそうです。

世界中に同じ人が一人もいないように、心の豊かさや幸せの形はみんなそれぞれ違って、生き方も多種多様です。幸せは、人と比べるものでなく自分の心が決めます。

本年も、一人でも多くの雇用に繋がる仕事をし、いい風に吹かれながら過ごしていきたいと思います。

平成27年が皆様にとって幸多き年でありますよう、お祈りしております。

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