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コラム

第213回

「そこに音楽があれば」

音楽とは、人類特有の美的感覚を満足させる芸術群中の一つだ。

人類最古と言われている楽器はリラという4弦からなる古代の壁画等に書かれている琴のようなもので、この楽器に音階の原点があるとされている。

その後の経緯を端折って話を進めると、長い年月を経て少しづつ音階が増えたりしながら整理されていき、紀元前500年頃にピタゴラスさんが、数学で12の音を発見したことが切っ掛けとなり、音程を統一させる方法としてピッタリではないけど、この位でいいんじゃない?という平均律という調律法が生まれたという。ここにもピタゴラスさんの貢献があったとは、数学とは有難い学問だ。そのおかげもあって、その後様々な楽器ができ、楽曲ができ、今なお人類が、今では人工知能も新しい音楽を創造できているのだ。

そもそも音楽を大雑把に括ると、クラッシック系とブルース系とロック系に分けられるという。その他のジャンルは、これを基に融合したり、進化や変化したものらしい。そのルーツに見合った数々の楽曲のおかげで私たちは人生をより心地よく生きている。

音楽は才能に恵まれた方は勿論の事、下手な歌でも、滑稽な踊りでも、習いたての楽器の演奏でも本人が気持ちよく楽しめる。時と場合によっては生きる励みを生み、過酷な場では命綱にもなるくらい音楽は人類が持つ生きる武器でもある。

仕事関係でも、会社の行事で音楽を主体にしたイベントが多いところは、大所帯でも社員と経営者の絆を感じる。音楽というのは、疲れを癒し、心躍らせる効果を持っているので、歌って踊れば上司と部下の垣根も超えて心が通うのではないだろうか。

それにしても、多くの経営者の歌を聞かせて頂いてきたが、それぞれに自分の思いの詰まった何かの時に自分を鼓舞してきた曲があり、その経営者の歌にその企業のポリシーや人生観を感じていた、不思議とその企業のその経営者らしい歌を選ばれるのである。最近は世代交代される企業が多く、私からすれば若者の経営者が増えているのでその思いを持った曲が徐々に新しいジャンルになっているのが面白くて仕方がない。

新しいジャンルと言えば、今やジャズやロックの次のループ(ヒップホップ、ラップ)だが、これからは、誰でもこういった曲が自作できるソフトapple社のGrageBandを使えば簡単に出来るのだから音楽の世界も新たな変革の時代である。なんでも新しくなる反動なのか最近昭和レトロブームだという。イベント等で昭和歌謡が流れていると懐かしい情景が浮かぶ。音楽と思い出は対なのだ。

現代も様々な技術開発は進んでいても、不安や恐怖を煽る状況や情報も蔓延しているが、どんな時でも人類には音で遊べるという、素晴らしい才能がそなわっているのだから、何があっても何が無くなっても、音楽という術を使って人生をうまく生き抜こうではありませんか。

なにしろ世界で一番幸福な先住民とされる、今を生きることだけ考えて、本当に何も持たないピダハン族でさえ、音楽だけは持っている。人類に音楽は欠かせない。

現代も様々な技術開発は進んでいても、不安や恐怖を煽る状況や情報も蔓延しているが、どんな時でも人類には音で遊べるという、素晴らしい才能がそなわっているのだから、何があっても何が無くなっても、音楽という術を使って人生をうまく生き抜こうではありませんか。

なにしろ世界で一番幸福な先住民とされる、今を生きることだけ考えて、本当に何も持たないピダハン族でさえ、音楽だけは持っている。人類に音楽は欠かせない。

そう、そこに音楽があれば、どんな時も心に栄養を補給できるのだ。なんと、コスパ最強の栄養素ではないか。

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