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コラム

第320回

壁打ち

壁打ちとは、新規事業開発における解像度が上がる重要な思考法です。

壁打ちの本質

壁打ちは、雑談と相談の中で位置する対話の形式であり、迅速なフィードバックを得ながら思考を整理する方法です。

キャッチボールのように「問い」を投げかけ、返ってきた答えを基に考えを広げたり立ち止まったりすることで、アイデアが磨かれます。

新規事業創出における壁打ちの価値

組織の活性化:新規事業が生まれる組織では、壁打ちを通じた多様なコミュニケーションが日常的に行われています。
思考の整理と解像度向上:イントレプレナー(社内起業家)は、壁打ちしながら自分の考えを言語化することで、もやもやしていた思考が明確になります。
多様な視点の獲得:異なる配置や立場の人と壁打ちをすることで、新たな視点や発見が得られます。

良い壁打ちのポイント

【正しい相手を選ぶ】
 前向きな対話ができる相手を選ぶ、ネガティブすぎる人やアドバイス過多な人は避けるべきです。

【ラリーを楽しむ】
 予想外の質問が来ても、楽しみながら会話を続けることが重要です。

【距離のある相手と話す】
 身近な人よりも、異なる視点を持つ人との対話が新たな気づきを得ます。

【思考を揺さぶる質問を仕掛ける】
 5W2H(・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように・いくら)を活用し、相手の思考を掘り下げることで、手の思考を掘り下げることで、精度の高い気づきを得ることができます。

壁打ち文化の重要性

前職のリクルートでは「ちょっと壁打ちに付き合ってくれない」という言葉が日常的に行われており、これが当社の新規事業創出の原動力となっています。

組織の中で壁打ちが繰り返されることで、個々のアイデアが言語化され、磨かれ、より生命力のあるものへと成長していきます。

壁打ちの進化

AIを活用した壁打ちも増えましたが、人間同士の壁打ちありの価値は、状況の推察や感情の読み取りにあります。

雑談力を高め、気軽に対話を行うことで、より良い壁打ちを実践できます。


壁打ちは、新規事業の種を発させ、成長させるための強力な何人もの脳を経由し磨かれて思考に命が宿る手法です。

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