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コラム

第67回

「自分のスタイル」

先日、28歳の起業家の講演を聞きました。株式会社メンズスタイルの宇賀神社長です。学生時代に、インターウォーズのビジネスパートナーであるNSGグループの池田総長とお話された事がきっかけとなり起業を決心されたという方です。

3年前、25歳。たった一人で会社を始められました。メンズファッションのイーコマースの会社です。その年一人で数千万の売上げを立てました。翌年から仲間を集めて、3年後には10倍の売上げになりました。頼もしい限りです。

彼は、洋服の買い方を知らない、お店に行くのが面倒、といっても服は着るので、なにかの機会があれば買ってもいいという潜在顧客の発掘をしたのです。

しかも、彼は、安価な価格を特色としての販売はしていません。リアルな場面での肉声や接触はなく、顧客のニーズをWEB上で掴み、その特性を活かしての販売をしているのです。

こういう服を着ると、こういう風に見えて、こんな形で楽しめるよ。という感じで、写真と、巧みな言語で雰囲気を表現しています。見ていて楽しいサイトなので、自然と賛同するファンがついてきました。ファンは信者です。だから儲かる。そして、その信頼に応える為に、自分もメンバーも益々お洒落になる。いい循環作用です。

持論ですが、その職業には職業にあったスタイルがあるのです。服装も言語も生活習慣も、その職業毎にそれなりのスタイルが必要になるはずです。ファッションを売る会社の方がファッションスタイルに興味が無いとしたら、それは、やるべき仕事が違うのです。

話がそれますが、デパートで行列をさせる事で有名な、お菓子の会社の社長のエピソードを聞いたときに、これこそが、その方の生活スタイルだと思った事があります。

その社長は、日々、いかなる時も行列を見つけると、すぐに並ぶのだそうです。そして、周囲の方が何故この商品を購入しようとしているか聞き耳を立てるのだそうです。あからさまに訊ねるより、何気ない身内の会話にこそ真実があるからです。

これは、沢山ある中の一つの話でしかないそうですが、行列をつくる方は行列に並ぶという習慣を持っているという嬉しい事実なのです。

話を戻しますと、彼らは、日々商品を吟味されているので、勝手にセットアップして販売する方法も取られています。一瞬、顧客は、お仕着せのコーディネートで満足されるのだろうかと思ったのですが、考えてみれば、日々努力しているプロが薦めるものを購入する方が賢明なわけです。その後で、徐々に自分流にアレンジしていけばいいのですから。

そもそも、自分のファッションスタイルといっても、人は必ず、誰かの模倣から始まるものです。他の誰の着こなしを見るでも真似るでもなく、100%オリジナルのファッションなどありえません。何故なら、基がなくては、変化をつけようが無いからです。

メンズスタイルの考え方に感心しながら、この時代に必要な販売戦術を考え直すいい機会を頂いたと思っています。

宇賀神氏は、講演中も講演後も、相当な年上の方々に囲まれながらも、奢ることなく、媚びることなく、礼儀正しく、実に真摯な方でした。さらに講演後の懇親会中に、別室でお薬を飲んでいる姿を垣間見てしまい、体調が悪かった事を知りました。

それでも周囲の方に迷惑をかけぬように笑顔で談笑されているのを見て、益々強靭な会社に成長されていくことを確信しました。

これからも、独自の感性で多くの若者をひきつけて、自分流のスタイルで格好良い商売をして頂きたいと思っております。

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