column

コラム

第93回

「人生という舞台」

どなたも、自分は何のために生きているのか、どうするべきなのかと考えたり、迷われることがあるのではないでしょうか。一度の人生、一つの生き方しかできないのですから、迷いが生じて当然だと思います。

また、なにかを掴む時には、何かを手放さなくてはなりません。しかし、迷った末にでも、やるべき事を決めた時には、徐々に新しい扉が開いて、新たな喜びを見つける事ができると思うのです。

そこで、新たな喜び発見の為に、こんな方法はいかがでしょうか。これからの人生を舞台にシナリオを書き、その役になりきる努力を始めましょう。自分の舞台、主役は自分、かつ自分が観客です。

最近の私は、舞台稽古の立会いも含めて、舞台公演の成り立つまでの過程に参加させて頂いているのですが(もちろん、出演者ではありません)、素人目線で観察しているうちに、より表現力が豊かな人程、自分という本来のキャラクターをしっかり持っている事に気づきました。普段のなにげない所作も個性が強い人は違うのです。

個性というのは、自分マネージメントです。ありたい自分の姿を創造しているのだと思います。

これは、演劇の世界だけでなく、まさにビジネスの世界も似たものを感じるところです。
自分を知って、自分をマネージメントして、ステージをイメージして、シナリオを描いて演じている経営者は、驚くほど事業が好調に進んでいます。

これまでは、舞台というのは、なんだか遠い世界だと思っていたのですが、小劇場を何年も経営している素晴らしい役者集団に出会った事で、人生と舞台がつながってしまいました。

彼らは、自分達自身の人生の主役として、役者の役を演じ続けています。役者である為の生活をし、行動をして、人生を全うしているのです。

彼らの凄さは、絢爛豪華な衣装も舞台装置も、音響もなくても、演技だけで、老若男女関係なく観客に感動を与えることができることです。

言葉一つ、一つを丁寧に吟味して観客に解りやすいせりふを考える知力と、どんな困難にも逃げない胆力と根性があるから、観客の感動や共感を呼ぶのだと思います。

人は、生きていれば、いろいろな障害にも遭遇します。もし、人生や仕事で悩む事があった時は、出来れば、環境が整備されていないところでも生き生きと表現する方々の公演を見てほしいと思います。自分の力で、出来ることからやっていくという勇気と希望が湧いてくるはずです。

そして、新たな自分の人生の舞台をイメージしてシナリオを書いてください。こればかりは、他人には描けません。肉親でも恋人でも親友でも無理です。

だから、自分で描きましょう!自分の描いた人生の舞台で輝きましょう!

コラムを毎月メルマガでご購読