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コラム

第94回

「生き残る」

なにかの番組で五木寛之さんが、生きるというのは、それだけで大変な事なので、生きているだけで価値があるのだと言われていたが、まさしくその通りだと思う。

生きている、生き続ける事は、ともかくも、衣食住なるものが必要不可欠で、その上、それなりの年齢になると自分以外の扶養者に対して責任が生じる。

個人でも大変なことなのだから、ましてや、会社を維持するなんて、会社の生き残りなんて、それは、もう戦って、戦って、他のところを奪ってでも社員や関連各位を守るために、いろいろな政策を打たねばならない。

古株の肩をたたいたり、下請けに今後のおつきあいをご遠慮願ったり、先祖代々大事にしていた資産を投げ打ったり、やっと先が見えてきた事業を手放したりして、生き残るために、ひたすらに頑張るのだ。

なんか、お金が足りなくなりそうだから、値段あげちゃおう。なんて無邪気な考えをもったら、通常の会社なら自滅だ。だから、どこも、毎日必死で生き残りを模索している。

かくゆう私ですらも、少しは考える。先は長くは無いが短くも無さそうなので仕方が無い。ともかくも、暗中模索であれこれと動き回っていると、まさに肌で感じてくるのが、海外とのつながりである。もう国内だけでは、足りない。人材もお金も資源も、なにより市場が先細りだ。

だから、海外に、「真剣に」眼を向けていない企業は、縮小していくしかないのがよくわかる。

そうはいっても、かなりリスクは高いようだが、やらないリスクも大きいともいえる。そんな中で聞いたユニクロの柳井さんと日本電産の永守さんの海外事業に対するコメントは流石だった。

★今、日本の企業は、海外にでるしかない。
★出たら失敗するのは当たり前、魔法なんて無い。
★変化は自分でつくるものでついていくものではない。
★チャレンジできない人は経営者ではない。(という痛烈な言葉もあった。)

成功しているから言えるというだけではないと思う。この方達は、生き残りに命を懸けている。だから、こんなに強くなれる。

永守さんは、小さいからこそ海外に出たとも言われた。そういえば、小さくても海外に進出している中小企業も増えてきている。失敗なんて恐れていては、なんの解決にもならない。命がけで勝負しないと生き残れないのが現実なのだ。

やはり、生きるとは、大変なことです。だから生きているだけで価値があるのです。生きる為には、生き残る為には、まずは、チャレンジ致しましょう。

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