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コラム

第75回

「元気をくれる人」

その人と話をすると、こちらが元気になる人がいる。逆に、話す程に、心が重くなり力が抜け、パワーを奪われてしまう人もいる。

信頼するローソンの新浪さんや、ソフトバンクの孫さん、日本マクドナルドの創業者の藤田さん、プロサイドの椎名さん、最近お会いした福助の藤巻さんや楽天の三木谷さん達は、『元気をくれる人』である。

彼らの会話の特徴は、必ずどんな会話でもしっかり受け止め「うん!なるほど!そうね!」で始まる。何にでも興味を持って、ポジティブに発想し、会話がどんどん広がって行く。

一方、こちらの話をいつも「それは・・、こんな問題がある・・」「いや・・こういうリスクが・・あってムリです。」「うまくいえないけど・・何か変だ」という不遜な態度で、心閉ざして話を聞く人がいる。はじめから、明解な理由で、”NO”(できない)といってくれた方が時間に無駄がなくいいのだが、”評論家”のような会話をする人は、始末が悪い。

こういった方々は、「何か問題があるのじゃないか?」とか「どのように人は、思うかなぁ」と常に自分に自信が無く、従って自ら判断できる基準も意志もなく、メンバーに時間稼ぎのサーチや意見をただ聞くばかりで、結論を出さないでいることが多い。

また、何度も同じテーマでの会議を行い、会議の為の会議をしてもまた、同じ議論で空回りし、意味のない時間と疲労感だけが残る。

肩書きや永年そこにいただけで、自己を表現し、人の目をいつも意識し組織のバランスだけを気にする人に、こういった人が多いようだ。個人だといい人なのに、会社組織にいるとゾンビと化し「私は」でなく、「内の会社」になり、保身パワーが優先してしまい、相手の自己を認めなくなってしまう。 

実態として、大きな組織を率いれば率いるほど”企業内個人”として、OK・NOを言える人であり続けるのは難しくなってくる。企業組織の階段を上に昇るほど、事業の流れや、関連部署を動かす事に、益々、人間としての器量が求められる。

前者の人達は、一度しかない人生を、自分を信じ、完全燃焼したいと、明日を夢みて「いま、ここ」に集中して生きている。

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