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コラム

第114回

「掃除」

当社では毎月一日の朝、メンバー全員でフロアーの掃除をしている。「インキュベーションコンサルタント会社が、全員で掃除?」と驚かれる方が多いかも知れない。創業以来12年間、一度も休むことなく継続していている。

掃除を始めたきっかけは創業時、「掃除を外注する予算がもったいないので、自分たちでやろう」とのことによる。しかし、いざ始めてみると、経費削減だけではなく、思いがけない効果を実感し、今日まで継続し当社の習慣となった。

掃除をすると、汚れた箇所が綺麗になっていく様を見てとても気分が良くなり、内面の気持がすっきりと整理される。そういった青空気分で仕事に向かうと、言葉に澱みがなくなり、人の心に爽やかなメッセージが届き自然と能率も上がる。

また、自分達で掃除する自覚が、「せっかく整理し掃除したので汚したくない」と、日頃からオフィスを綺麗に利用するようにもなってくる。

最近では、同じフロアーで起業に向き合っている出島メンバーも、いつの間にか掃除に参加してくれるようになった。普段、なかなか話す機会がないメンバー同士が、共に汗を流しながら作業していると、自然と会話が生まれ、仲間意識が芽生える。フロアー全体に組織を超えた一体感が生まれ、独自の風が流れている。

一方、掃除をすると、色々な「気づき」をメンバーに与えてくれる。掃除することによって、何処に何があるのかを体で確認し、今まで見落としていた事や情報を発見したり、その重要性を再確認することに繋がる。

日々の仕事で忙殺されている時には解からなくても、「掃除」を通じて一歩離れた視点から自分の机や周りを見ることで、様々な「気づき」を得ることができる。そして、目前の景観が綺麗になると、頭の中もオールクリアボタンが押され、そこからいろんなアイデアが生まれてくる。

自分のデスクや、会議室などを整理整頓し、掃除する。ごく基本的なことだが、仕事に追われていると「掃除をしている時間なんて無い!」と思うかもしれない。

だが、月一回、掃除に時間を費やしてみて欲しい! 極めて大きな効能があると、気付く。メンバーの心に変化が生まれ、より効率よく仕事が回り、フロアーに一体感の風が流れ、ひいては業績の好調に繋がる。

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