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コラム

第245回

「新年新心」

昨年は、26年ぶりの株高となり、AI(人工知能)を始め、ITの進歩は止まらず、様々な分野でディスラプション(創造的破壊)を実感し始めた年となりました。

今年は、明治元年から満150年に当たり、来年は「平成」の年号が変わる節目の年です。
明治維新以降の日本経済の発展は、世界史上の奇跡と賞賛されました。明治維新は、黒船来航から、欧米列強の経済的・軍事的進出に対し、抵抗する攘夷運動が起源です。

人は、目に見えない緩やかな変化には鈍感ですが、急激なインパクトには敏感です。アマゾンの驚異的な拡大は、様々な業界に破壊的なインパクトを与えています。人々のライフスタイルを変え、時価総額数十兆円を超える企業群の多くは、デジタル上のガリバー企業です。サービス産業には違いありませんが、スーパーや百貨店と違って、目に見えない企業です。アマゾンも、アリババも、グーグルも、立派な店舗は持っていません。顧客との接点は店舗ではなく、ポータルと呼ばれるパソコンやスマホ画面です。日本企業は、1995年頃から到来したIT社会での絶好のビジネス機会を捉えきれず、失われた20年といわれています。

世界は今、これまでにないスタートアップ起業家が生まれ競い合っています。米国では、スタートアップ起業家への投資額は7兆円を超え、中国においては10兆円を超える勢いで、起業率は20%になっています。

日本企業の内部留保金が前年より28兆円増え406兆円となり、過去最高を更新したとの公表がありました。日本の持続的成長に向けて、企業内起業へ積極的投資による「スタートアップ2018年」の醸成に取り組んでいきたいと思います。

本年もどうぞ宜しくお願いします。

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