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コラム

第1回

AIの”才能”を引き出すプロンプトの力

AIの“才能”を引き出すには、プロンプトが極めて重要だ。AIへの指示を一文ずつ丁寧に書き込んでいくことで、AIの“才能”が開花する。

例えば、プロジェクトのシナリオや人物設定イメージのアイディアも、AIとやり取りを繰り返し、壁打ちをしながら固めていく。

すべてのプロンプトを揃えて生成AIに読み込ませると、数分後には事業計画のあらすじがPC画面に映し出される。AIのシナリオや文章構成の手直しは欠かせないが、スピードは格段に上がる。

ChatGPTの公開から約3年。

言語や音声、映像を巧みに生成するAIの普及は、事業活動を一変させた。インターネット上には、効果的なプロンプトをまとめた指南書が溢れ、仕事の定義を迫る時代に突入した。一度に同時並行で仕事をこなせるようにもなり、AIを活用する人としない人の間に格差も生まれた。

AIは学習データの中から、最も可能性の高い単語やアイディアを選びがちだ。だからこそ、ありふれた“溢れるコンテンツ”を作らせるのは容易でも、一歩抜け出した表現やシナリオを引き出すには工夫が要る。

AIは現場の温度感や背景までは掴めないため、人の心理や現場感覚を十分に反映しきれない。AIのシナリオだけで進めると、思わぬ落とし穴に陥ることがある。

特に「時間的変化への洞察」はAIが苦手とする領域であり、人間の想像力が問われる。

私の知人で、ほぼすべての文章をAIに書かせた本を世に出した人がいる。AIで本を作るために用意したプロンプトが、原稿の何倍にもあたる文字数に達したと話していた。

とくに、時の流れを踏まえたストーリーや、登場人物の性格・プロフィール・感情をAIに伝えたことで、生き生きとした物語になったようだ。

今後、多くの人がディレクターの役割を担うようになり、映画監督が俳優陣や撮影スタッフを動かすように、AIを操る働き方が広がっていくのだろう。監督業のスキルが求められるのは創作の現場だけではない。あらゆる業種で、プレゼン資料やレポート作成にAIの助けが欠かせなくなっている。

AIの“才能”を引き出す能力が、いま試されている。

すべてのビジネスマンが独創性を追求しようとするなら、ここがAIをパートナーとして活かす大きなポイントになる。

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