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【生成AI×新規事業】成功のカギは「答えを求めすぎない思考」にあり!AI活用の本質とは?

生成AIの活用が進む中、新規事業開発においてもその有用性は明らかです。スピーディーなアイデア創出や膨大な情報整理など、AIは強力なツールとなります。

しかし、「AIの答え=正解」と誤解すると、思考や検証のプロセスが抜け落ちる危険があります。AIは過去データをもとに最適解を提示するにすぎず、新規事業に「唯一の正解」はありません。試行錯誤を重ねる姿勢が不可欠です。

インターウォーズ株式会社のインキュベーションコンサルタント・菅野悠は、新規事業創出プログラム「イントレパス」を運営し、生成AIを活用して11社を支援してきました。本記事では、その経験をもとに、生成AIを活かしつつ主体的に考え、新規事業を推進するためのポイントを紹介します。

新規事業開発においてAIを活用しようとしている、実際に活用されている方にぜひお読みいただきたい内容となっております。


1:AIの即時的な答えに依存しない

生成AIの大きな魅力の一つは、短時間で大量のアイデアや情報を提供してくれることです。しかし、この利便性が「すぐに答えをもらいたい」「正解を知りたい」という思考習慣を助長する可能性があります。

本来、新規事業開発とは「考え抜く」プロセスが必要不可欠です。市場の変化や消費者の動向を深く理解し、それに基づいて仮説を立て、検証しながら前進する。この積み重ねの中で初めて「自分なりの答え」が見えてくるものです。しかし、AIを使うことで「とりあえず最もらしい答えを出してもらい、それに従えばいい」という姿勢になってしまうと、思考の本質が損なわれます。

重要なのは、AIを「答えを出してもらうためのツール」ではなく、「考えを深めるための補助ツール」として捉えることです。AIが提示する情報を鵜呑みにせず、「なぜこの答えが出てきたのか?」「本当にこれは正しいのか?」と問い直す姿勢が必要です。

2: 圧倒的なリサーチ力を活かしつつ、リアルな市場の声を重視する

生成AIは、過去のデータを基に膨大なリサーチを短時間で行うことができます。競合分析、市場規模の推計、類似事例の抽出など、人が何日もかけて行う作業を一瞬でこなすことができる点は、新規事業の立ち上げにおいて大きな武器になります。

しかし、AIが提供する情報は、あくまで「過去のデータの集合」にすぎません。市場は常に変化しており、消費者の意識もリアルタイムで動いているため、「最新の市場の熱量」や「消費者の真のニーズ」を捉えるには、リアルな現場での検証が不可欠です。

・実際に消費者と対話し、生の意見を聞く
・現場に足を運び、空気感を感じる
・競合の商品を実際に使い、強み・弱みを体感する

こうしたプロセスを踏むことで、AIが提供する情報を補完し、自分なりの確信を持つことができます。AIがどれだけ優秀でも、机上のデータだけでビジネスを成功させることはできません。「市場と消費者のリアルを知る」ことが、事業をやり切るための土台となります。

3:「腹落ち感」がなければ、困難を乗り越えられない

どんな新規事業でも、スムーズに成功することはほとんどありません。市場の反応が予想と違ったり、競合が先に動いていたり、資金調達が難航したりと、途中で何度も壁にぶつかるものです。

このとき、「やりきれるかどうか」を決めるのは、事業に対する自分自身の「腹落ち感」です。AIの提案やデータ分析がどれだけ優れていたとしても、それだけで事業が継続できるわけではありません。自分が本当にその事業を信じられるかどうかが、最も重要なポイントになります。

腹落ち感を持つためには、単にAIの出したデータや理論に頼るのではなく、実際に市場を見て、自分の目と耳で確かめることが不可欠です。「確かにこれはいける」と納得できるだけの材料を集めることで、困難な状況でも「それでもやる」と踏みとどまることができます。

結論:AIは思考の補助ツールであり、決断するのは自分

生成AIは、新規事業開発において思考を加速させ、リサーチを効率化し、論理的な整理を支援する強力なツールです。しかし、その便利さが「すぐに答えを求める姿勢」や「AIの出す答えを正解だと思い込むリスク」を生む可能性もあります。

新規事業は、答えが決まっているものではなく、試行錯誤の連続の中で見つけていくものです。AIを活用することは重要ですが、その結果を「唯一の正解」として扱うのではなく、あくまで思考を深めるための材料として使うべきです。そして、最終的な判断は「市場と消費者のリアルをどれだけ自分の中に落とし込めたか」によって決まります。

AIを使うことで思考のスピードは確実に上がります。しかし、「この事業を本当にやるのか?」という問いに答えられるのは、自分自身しかいません。

すぐに答えを求めるのではなく、自ら考え抜くこと——それが、新規事業を本当に成功させるための鍵です。


AIを活用して新規事業を始めたいが、どうやって進めればいいのか分からない」「自社の強みを活かしたアイデア発想を後押しする仕組みがほしい」というお悩みをお持ちであれば、インターウォーズ株式会社までご相談ください。

お話をお伺いする中でデモを交えながら、貴社の状況に合わせた活用方法を具体的にご提案し、最適な解決策を一緒に探っていくことも可能です。

AI時代の新規事業創出に向けた具体的なステップから、現場の検証方法、チーム体制づくりに至るまで、実践的なサポートを提供します。