column

コラム

第81回

「起業のスタートは、“個の覚悟”」から」

過日、大手企業の企業内新規事業のプレゼンテーションを受けた。チーム構成されたメンバー3名から、各人の役割でパワーポイントを使い「かっこいい」プレゼンを受けた。

バランスの取れた内容であったが、何故か、余韻の残るものがなかった。一方、一人の若きメンバーが手を震わせながら、提案してくれた事業プランは、数日たっても「先見性」に富んだ余韻を感じる内容の事業プランであった。

起業には、個人で起こすケースと、企業内組織で起こすパターンがある。両者に共通していることは、「なんとしてもやりたい!」と、強烈な思いをもった一人の「個」から、起業の第一歩がスタートする。 

ベンチャービジネスを成功させる為には、たった一人でも、24時間成功に向き合う執念と、志と欲望を満たす商品やサービス、戦略、情熱がなければ、成功はおぼつかない。夢と覚悟をもって、「こんな世界を創りたい」といった決意が、「人」や「資金」や「情報」を集める。

起業人には共通して、異能で、見えない大陸に対し、己の直観力を信じ徹底してその思いを追求し、妥協を許さないアートな人が多い。

多くのマーケットが成熟している今日の経済環境下で、9月9日上場した99プラス、価格・COM、QBハウス、ゴルフダイジェスト、楽天等、成長しつづけている企業の特徴は、シェア競争でなく、新たなバリュー(価値)を創造し業績を上げている点にある。

こういった独自のこれまでにない「商品やサービス」を提供しているビジネスモデルは、「個人」の強烈な思いから、創造されている。

その背景に、安に周りのメンバーに妥協しない自己主張を貫く一人の「起業人の姿」が見えてくる。よく、ホンダには、本田宗一郎と藤沢武夫、ソニーには、井深大と盛田昭夫が、いたからといわれる。

しかし、スタート時、このコンビは存在していない。スタートした後、出会い、成長企業を創り上げている。当社が、インキュベーション支援のコアソリューションサービスとして、「経営チームに参加する経営人材」の紹介を行っているのは、「起業」から「企業」へと成長する為に、「経営チーム」が、求められるからなのである。起業の本質は、何人にも依存しない「俺の考え、思い」にある。

自らを「リーダーとしての起業家の道へと」決断した時、依存心を断ち切り、「皆んなでなく、日曜もなく、人生をかける」といった、覚悟が求められる。

21世紀の新規事業は、地図も型紙もない見えない世界との闘いである。起業時、個人の野生的直感力と強烈に思い込む意志力による内なるエンジンを、フル回転させることが、すべてのスタートになる。

コラムを毎月メルマガでご購読