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コラム

第289回 「主観と客観の両面で語る」
2022.06.17

6月17日の日経産業新聞へ寄稿した記事を紹介させていただきます。
5代目Jリーグチェアマンである村井さんは、Jリーグでの内部改革や新型コロナウイルスへの対応など大きな功績を残し、新たに投資ファンドを立ち上げた。リクルート時代に村井さんから学んだ、うわべではなく「実は」という本音を聞くまでヒアリングすることがマネジメントや事業変革の起点となっている。

「主観と客観の両面で語る」

過日、Jリーグ5代目チェアマンを務めた村井満さんとお会いした。
村井さんとはリクルートの求人広告事業で共に営業の仕事をしていた間柄だ。

主観と客観の両面で語る
村井さんはJリーグクラブ代表やクラブ運営の経験はなかったが、リクルートグループの様々な要職を務めた後、2014年に第5代Jリーグチェアマンに就任した。その矢先、浦和レッズ対サガン鳥栖戦で浦和レッズのサポーターによる人種差別的な横断幕が掲出された。
浦和に対する無観客試合処分というJリーグ初の決定が村井さんにとっての大きな初仕事となった。
その後、Jリーグの財務面においては明治安田生命保険との4シーズンタイトルパートナー契約や、スカパーJSATとの5シーズンにわたる長期海外放送権販売契約など、事業収益を大きく改善し経営基盤を安定させた。

また、フットボールの普及、スタジアム整備、デジタル技術活用、国際戦略の実行、経営人材の育成にも取り組んだ。他にも社員総会の実施やチェアマン室の廃止、第三者委員会による後任チェアマンの選出などの内部改革を行い、新型コロナウイルスへの迅速な対応を含め、大きな功績を残した。

私がリクルートにいた頃、村井さんから影響を受けた言葉がある。
リクルート事件の余波を引きずってところにバブルが崩壊し、景気の悪化によってリクルートの経営破綻が語られたことがる。村井さんはリクルートの人事の要職にあり、キャリア支援や研修制度強化に取り組んでいた。動揺する社員たちに「リクルートは雇用を保証する会社ではなく、雇用される能力を保証する会社でありたい」と所感を送ったメッセージが、社員に勇気と力を与えたことを鮮明に覚えている。

主観と客観の両面で語る
また、人にヒアリングする時、うわべで話しを聞いても「本音」を知ることはできない。個々人に寄り添いながら心のひだに触れ、「実は」という言葉が出てくるまで聴くことが、マネジメントや事業変革の起点になると学んだ。
村井さんにお会いした後は、いつも交わした言葉が消えない。深い洞察力と哲学を持ち、主観と客観の両面からソフトに語ることで、立体的に言葉が伝わり心に残る。


過日、村井さんが「夢を追い続けた人が報われる社会を作る」ことを目的にした「ONGAESHI(恩返し)ホールディングス」を設立した。投資ハンズオン事業を、投資ファンドのプロと共に立ち上げた会社だ。これまでリクルートとJリーグでの経験培った「人と組織を深く洞察し、情報をオープンにすることで組織を活性化させる経営」で、地方企業の夢やビジネスをバックアップしていくという。
村井さんがこれからどんな世界を創るのか楽しみだ。


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