インターウォーズ型インキュベーションを手掛けて、早くも10年になろうとしています。最近は、お客様からの「具体的にどのような仕事をなさっているのか」とのお問い合わせも増えました。そうなると、まず、“インキュベーションとは”という説明から始めなければなりません。
また、説明には事例を交えないとなかなかご理解いただけない、という事も解りました。
そこで、これから少しずつですが、開示できる範囲で、起業家を支援するインキュベーションマネージャーの日々の様子をお伝えしながら、私たちが携わっているインキュベーションについてお話させていただこうと思います。
そもそも、インキュベーションとは、直訳すると「孵化(ふか)する、卵を孵す」という意味です。インキュベーターはその器(うつわ)を指します。卵が孵る環境をつくる器ですね。ビジネスの世界では、一般に起業創業支援を指します、ビジネスインキュベーターはオフィスつまりインフラ施設の事です。まだまだ、未成熟な創業間もない会社(卵)を入れる施設(オフィス)がインキュベーターです。その施設管理をする人、SOHOのお世話を焼く人(成長支援担当者)はインキュベーションマネージャーと呼ばれています。ビジネスの厳しさやビジネスルールの指導はもちろんの事、風土と環境造りが主な仕事です。
アメリカでは、IT業の急成長もあり、シリコンバレーの施設が有名ですが、そこには、この人ありと言われた女性の熟練インキュベーションマネージャーがいらっしゃいます。現在は、インターナショナル・ビジネス・インキュベーター(IBI)の所長さんで「インキュベーションマザー」の名称を持たれているバーバラハーレーさんです。バーバラさんは、起業家を見る目や、あるべき経営の姿も熟知されつつ、メンターとしての能力も優れていて、数々の有名企業を生み出される環境をつくられた方だそうです。
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数年前、ボスの吉井が嬉しそうに「マザーがいたよ!! 君の将来だよ、よく似ているし」と、かなりふくよかで逞しそうな女史の写真が掲載された記事を見せてくれました。風貌が私に似ているかどうかはともかく、厳しさと優しさを持ち合わせた立派な女性だとお見受けし、「マザー」という呼称に妙に納得感がありました。
日本国内でも、行政の地域活性の想いがあり、地方のインフラ企業が地域活性に協力されるというケースもあって、起業支援を行う施設はいくつか存在しています。しかし、起業や実業の経験をした事の無い方々が起業のサポートをする場合、現実の問題に対しての解決はやや遠いものがあるようです。 |
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人は知らないことに関しては、臆病な発言をします。臆病なアドバイスではアドバイスになりませんし、無責任な同調は意味がありません。新規事業や起業は、結局のところやってみなければ解りません。やってみる前には誰も正解は出せないのです。もちろん、最低限のルールと努力があっての上ですが、答えはその起業家の魂にしかありません。
私が「日本のインキュベーションマザーの草分けになる」という無謀な決意をした最大の理由は、日本でも、シリコンバレーのようなビジネスでの失敗を恐れない風土をつくる為に、私のような「経験」と「性分」を持つ女性(?)が必要ではないかと気付いたからです。
これから、日々奮闘するインキュベーションマネージャー達の体験や発見を少しずつでもお伝えしていくことで、「起業という生き方」をより前向きに捉えていただき、夢とリスクがいっぱいの刺激的な人生を含めて、皆さんのキャリアの選択肢を増やしていただくことになれば幸いです。 |